佳作 イルカショーを考える

京都市立旭丘中学校 2年 脇田 曜

 今年の夏は新型コロナウイルスのせいで旅行に行けなかった代わりにとテレビで観光地や海などの特集が多くされていました。その中でイルカショーの特集がしていました。とても気持ち良さそうで様々な技をしているのを見て自分もやってみたいなと思いました。
 そこで、イルカショーのトレーナーの仕事について調べていると、ふと五年ほど前にイルカショー反対のデモを見た記憶が蘇ってきました。その時自分はそこまで大きくなかったので深く考えられませんでしたが、イルカショーを楽しんでいた子供にとっては考えが覆されたようでそのころなりに衝撃を受けました。
 そこで水族館の目玉の1つであるイルカショーを調べようと思いました。まず、私が疑問に思ったのはイルカショーのイルカはどこから来ているのかということです。あるサイトでそのことを取りあげていました。イルカも追いこみ漁がされ、売られていくそうです。これは世界から非難され続けていたようで二〇一五年五月「世界動物園・水族館協会」WAZAからの警告に「日本動物園・水族館協会」JAZAが従いました。今後は追いこみ漁で入手したイルカの使用はせず水族館で繁殖したイルカのみを使用することとなったそうです。
 私達は自分達の楽しみのための行動でイルカなどの生き物の自由を壊す後押しをしていたことに気がつきました。イルカショーが行われる理由としてとても人気で人々が大勢来るからとあります。私達が行くことによって知らない間に加担していたと分かりました。
 しかし、イルカショーだけではありません。イルカだからかわいそうではなく水族館にいる魚や動物園にいる動物たち、ペットショップだってそうです。どれも同じような事がされているのではないでしょうか。
 それでは、私自身自信を持って先ほど挙げたような事をしていないのかと言われても残念ながら「はい」と答えることはできないと思います。生活のどこかで食事も服も動物を利用して自分の命を繋いでいます。また、すぐに変えることもできないし線引きするのも難しいです。
 見に行くことで後押ししてしまったように大勢の人が行かなくなることで少しずつではあるけどなくしていけるかもしれません。私に今出来ることは事実を周りに伝えることだと思います。どう思うかは人それぞれだけど私が五年後に調べたように、誰かに少しでも気になってもらったり何年後でも調べるきっかけになればいいと思います。
 主張するにはそうする側にも覚悟と堂々と発言できる位の知識も必要です。まだ私は人を指摘できる生活も知識もありません。そこで、もっと好きな海とそこにいる生き物達との触れ合い将来大勢の人に自信を持って主張できる人になりたいです。

2020年12月02日