佳作 深い関わり

吹田市立第一中学校3年 渡邉 ともか

 「海」といえば私は海に住む生き物を思い浮かべます。イルカ、クジラ、サメなど大きな生き物からプランクトンやクマノミなどの小さな生き物まで多くの生き物が暮らしています。私たちが生活する中で海と関わっているのはいつでしょうか。私はお魚など海産物をいただく時だと思います。多くの人が海の生き物の命を普段からいただいて生活していると思います。
 ある日、私は魚図鑑を眺めていました。そこには図鑑なのでもちろん魚の写真や情報が細かく書かれていました。パラパラとページをめくってゆくと、「絶滅危惧種」という言葉が目に留まりました。そのページをよく読むとクロマグロという全長三メートルもあるマグロについてでした。最近、クロマグロのとれる量が減っていて、理由はクロマグロの数が減ってしまったためと考えられ、その原因には、人間による漁業の影響が大きいと書かれていました。
 それでは、どうすればクロマグロを絶滅させず、守ることができるのか、疑問に思った私は図鑑の写真の横にあった近畿大学は完全養殖に成功したという文を読み、これで絶滅は回避できると安心しました。
 私たちはお寿司や焼き魚にしてたくさん命の恵みを日々、海からいただいています。けれど、私たちはそのいただいた命を大切にすべていただききれているのでしょうか。私は食品ロスという言葉を耳にしたことがあります。まだ食べられるのに、捨ててしまうことが食品ロスです。私は食品ロスについて詳しく知るために農林水産省のホームページを見てみました。ここではそのホームページで得た情報を使うことにします。世界では一年間に十三億トンものまだ食べられる食材が廃棄されているのが現実です。学校の給食のメニューで考えてみると、パン、野菜スープ、さけフライ、キャベツのソテーがその日の給食だったら全体の五分の一の食材をお魚が占めています。日本では一年間で約六百十二万トンの食料が廃棄されているので国民一人あたり一日にお茶碗一杯分の食料が捨てられてしまっています。一日三食で一色五品食べたとしたら、その日は給食でだけお魚をたべたと考えても一日で食べようと思っていただいた食料の十五分の一をお魚が占めることになります。私たちは食べなければ生きていけませんが、絶滅しそうな状態になるまで海産物をとり続けたのに廃棄していまっている、これが今の現状です。
 私はこの作文を書くことがきっかけで一年でどのくらいの食品ロスがあるのか知りました。きっとこの作文を書く前の私のようにまだ食品ロスをよく知らない人は多いと思います。「海の生き物」は人間の生活と深く関わっています。海は人間と深い関わりがある。このことは多くの人が知るべきだと思います。そして、そのことを知って、ごみを海に捨てたりせず、海を大切にする人が増えたらいいと思います。

2021年12月19日