佳作 魚を超えるゴミ

堺市立金岡南中学校1年 山口 直希

 「海洋ゴミ」という言葉を一度は、聞いたことはあると思う。海洋ゴミというのは、僕たちが出すゴミによって、生物の豊かな海がじわじわと、汚染されているという事でもあるのだ。
 実は日本は、海に面している国や地域のうち、海に流出したプラスチックゴミの年間の流出量の割合で比較すると、日本は全体の三十位、先進国の中では二十位のアメリカに次ぐ2番目の多さなのです。また世界では、年間約八百万トンものプラスチックゴミが海に流出しています。この量は東京スカイツリーがおよそ二百二十二基分に相当する重量なのです。その中でも日本は毎年二~六万トンのプラスチックゴミが流出していると推計されている。
 この海に流出している大量のプラスチックゴミは、当然海に生息する生き物に悪い影響を及ぼしています。たとえばインドネシアの海岸では先日、約六キトものプラスチックゴミを体内に溜めこんでいたマッコウクジラが打ち上げられた。その体内のプラスチックは、コップが百十五個、ペットボトルが四個、レジ袋二十五枚、ビーチサンダルが二足など、それ以外にもおびただしい量のゴミが発見したそうです。また海で死んでしまっていたウミガメ百二頭を調査したところ、すべての個体からマイクロプラスチックをはじめとする合成粒子が八百以上見つかったそうです。いずれもがゴミが直接的に死因につながったかは判明していないが、海の生物たちが被害を受けているというのは間違いではないという事です。
 現在の世界の海に流出しているゴミの量は、総計約一億五千万トンに達しているといわれています。そして今この瞬間もどんどん増え続けています。つまり、今のままをくり返せば、海洋ゴミの増加によりとりかえしがつかない事になってしまう。またこのペースでゴミが増えつづけると、二千五十年には、魚よりプラスチックごみの方が多い海となってしまうのです。
 そんな海洋ゴミについて、日本人はどのように受け止めているのだろうか。二千十八年に日本財団が行った「海洋ごみに関する意識調査」の結果によると、「海洋ゴミ」という言葉自体は、8割以上の人が知っていると回答していて、広く認知されています。また、海洋ゴミ削減のために主体的に動くことが重要であると八割の人が認識しています。ですが、海洋ゴミの本当の姿を知る人はまだまだ少ないと思います。アンケートの結果を見てみると「海洋ゴミ」と聞いて思い浮かぶ物が現実との差があります。ペットボトルやレジ袋の想起率が7割に近いんですが、実際にゴミとして多い食品の包装袋や容器は5割にもなりません。実際に僕も思い浮かぶ物だったら先の二つでした。もしこのまま海洋ごみに対する問題意識が高まっていったとしても、みんなで認識を合わせなければ、海洋ゴミに対する行動が結果にならないかもしれない。
 そもそも海洋ゴミはどのようにして発生するのか、そのメカニズムを知らない人も多い。一見海洋ゴミとは関係がないような街のゴミも、実は海へと流れていっている。投げ捨てなどにより街に捨てられたゴミは雨や風で、排水溝へと流れ川から海へと流れ出るのだ。そうしたゴミが海洋ゴミの八割を占めているといわれている。
 この増え続ける現状を受けて、世界は使い捨てプラスチックの廃止に向けて動いている。例えばフランスでは、世界で初めて使い捨てプラスチック製の皿やコップの使用を禁止する法律を制定した。二千二十年から本格的に施行されました。また、アメリカのコーヒーチェーン大手スターバックスが、世界にある二万八千カ所で利用されている推計十億本ものプラスチックストローを全廃させた。
 では、僕たち一人一人に出来る事はなんだろうか。例えば、買い物時には使い捨て商品ではなく新しく再利用できるものを選ぶ。なるべく包装されていない商品を選ぶ。マイバッグを持ち歩くなどが個人にできることだ。
 また、県や市町村、地域のコミュニティや団体が主催する清掃イベントに参加をするのも一つの手だ。各サイトやSNSなどから発信される情報などに目を向けて、活動に加わってみてみよう。
 また、このような清掃をゲームにしたものがあり、拾った量の内容でポイントが加算されるという楽しみながらのゴミ拾いというのが関心を集めています。
 日本は周りも海に囲まれている島国、魚よりゴミの量が多くなる前に、僕たち一人一人が今すぐにできることから始めてみよう。みんなの意識が変われば、豊かで美しい海が未来に引き継げるはずだと思う。


2022年12月09日