佳作 「今、私たちにできること」

堺市立金岡南中学校1年 池田 衣吹

 「海の豊かさを守ろう」
 これは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標、SDGsのうちの一つです。日本は、海に囲まれている島国でありながら、この問題の達成度は低く、深刻な課題となっているようです。
 主な問題点としては、やはりプラスチックゴミによる海洋生物の減少です。2025年までには、海中のプラスチックが世界中の魚の重量を超える恐れがあるそうです。
 また、ゴミが粉砕され、すごく小さな破片、「マイクロプラスチック」になることも分かりました。そのプラスチックを食べた魚を、私たちが食べてしまうこともあるそうです。
 他にも、魚がプラスチックを内臓に詰まったり、化学物質が蓄積したりして魚が死んでしまうこともあり、海洋ゴミは、問題解決に向けての大きな壁になるようです。
 私は、小さい頃から魚介類が大好きで、よく食べていました。そしてこの事実を知り、悲しくやるせない気持ちになりました。だからこそ、私たち個人にもできることを考えました。
 まず、原因となるプラスチックの利用を極力減らすことから始めるべきだと思います。例えば、エコバック持参や、マイボトルの使用、ストローやペットボトルの使用削減、またリサイクルプラスチックの利用などが挙げられます。
 他にも、海洋保全に関するニュース・記事を見たり、海岸のゴミ拾いなどのボランティア活動に参加したりすることも大切だと思いました。
 また、調べてみると、「サステナブル・シーフード」というものがあることが分かりました。「サステナブル・シーフード」とは、将来も魚を食べ続けていくことができるように水産資源・環境に配慮し、適切に管理されたMSC認証を取得した漁業で獲られた水産物、あるいは環境・社会への影響を最小限に抑えたASC認証を取得した養殖場で育てられた水産物のことを言うそうです。このような工夫された商品を購入することも大切だと思いました。
 このように、私たちは様々な方法で少しでも海洋保全に協力することができます。結果が大きく変わる訳ではないけれど、一人一人が意識的に行動することで、改善されると思います。
 今、人間の無責任な行動で、日本だけではなく世界中の美しい海・海洋生物が失われつつあることが分かりました。私たちは、海や魚からたくさんのものを頂いています。なのに、人間は自分たちの手で壊しています。だからこそ、子供の私たちが現状について学んで、未来の2030年頃には、今よりもっと美しい海にすることが大切なのではないでしょうか。


2022年12月09日