銅賞 父に学ぶこと

田辺市立 新庄中学校 1年 柴田 優

  私の父は、ルアー船を経営しています。そこで、よくつれる魚や島について知りたいと思いました。
 この作文のテーマを「海」にしたのには、よくある日じょう生活の言葉がきっかけでした。私は、何をテーマにするか迷っていたのですが、父と母の会話を聞いて「海という手があったか。」と思いました。その会話はこのようなものです。
父「今日は波あるけどいけるかな。」
母「でも、風はないからいけるのでは。」
という何気ない会話ですが、海なら父の仕事場なので、色々な事を教えてもらうことができると思い、テーマは「海」に決定しました。
 ところで、田辺市、和歌山県の登録島数をご存じですか。日本は、現在のところ、六千八百五十二の島で成り立っています。その中で、和歌山県の登録島数は二百三十三、田辺市は、十九の島々で成り立っています。
 本州の一番東・西・北・南にある岬について調べてみると私にとって、とてもおどろくべきことがありました。本州最東端にある岬は、岩手県宮古市、鮮々崎(とどがさき)。本州最西端は、山口県下関町、昆沙の鼻(びしゃのはな)。本州最北端は、青森県大間町、大間崎(おおまざき)。本州最南端は、和歌山県串本町、潮岬(しおのみさき)。
 おどろくべきこととは、本州最南端の岬が和歌山県だったということです。私は、このことを知っていなかったので、とてもおどろきました。
 畠島という無人島に行ってみると、二種類の岩がありました。二種類といっても、波によって岩が、しん食されているか、いないかのちがいですが、見た目には、大きなちがいがありました。しん食されていない岩は、模様が無く、さわり心地は少し砂っぽくてざらざらしていますが、しん食された岩は、穴が空いていたり、網のような模様に削られていたりしていて、さわるとぼこぼこしています。
 無人島には、岩だけでなく、浜辺などもあります。
 私が、浜辺といって思いうかべるのは、白良浜のような、小さな砂のつぶで、できたさらさらの砂浜ですが、小石ばかりの浜辺や、貝がくだけてできた浜辺などもたくさんあります。
 海といえば、魚もあります。
 私は、食べ物として好きな魚は、マグロです。が、魚として好きなのは、ノコギリザメです。なぜなら、かっこいいし、ノコギリザメのノコギリの部分は、きょう器だけれども一つのチャームポイントとして見れば、とってもかわいいからです。
 この辺りの海では、イサキ・マダイ・オオモンハタ・カツオなどがいました。父に聞くと、春には、アオリイカ・マダイ・カツオなどの魚がつれます。夏は、ケンサキイカ(アカイカ)・イサキ・サバなどが。秋は、ネザカナ(オオモンハタ・アカハタ・アオハタ・マバタなどの魚)やカツオなどの魚などが。冬は、ブリ・アジ・アオリイカなどの魚がよくつれるそうです。
 私は、父の船に乗ってイカつりをしたことがあります。そのとき、船の光がまぶしすぎて、目をあけるのがつらかったので、
「こんなにも、電気つける必要ある?」と聞いてみると、
「イカは、光があるところに集まるしゅうせいがあるから、電気を大量につけるんだよ。でもカメムシがいっぱいくるから最悪なんだけどね。」と笑って答えてくれました。
 私は海が大好きです。ですが、海のことをこれが当然というようなかたちで見ていたので、このような、島にある岩のかたちや浜辺のちがいにまったく気付くことができませんでした。

 

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2018年12月01日