佳作 くじら

帝塚山中学校 1年 山本 芽依

 世界の人達は「捕鯨」という行為に対してどんな考えを持っているだろう。捕鯨とは、クジラを捕る、ということだ。今年七月、日本は国際捕鯨委員会から脱退し、商業捕鯨を再び行うようになった。鯨を捕るのは一九八八年以来、三十一年ぶりである。このことに対して欧米からは鯨を守るべきだと大きな反発があり、デモも起きた。でも、私は鯨を捕ることに対する反感は全く無いし、むしろ支持している。私は何故日本が国際捕鯨委員会の脱退に至ったのか調べてみた。
 まず国際捕鯨委員会とはどんな機関なのか。通称はIWC。捕鯨支持国と反捕鯨国が互いの意見を言い合い、議論する場所。しかしここ十五年程、意見がかみ合わず全く何も決まらない組織だといわれている。日本はこの状況により捕鯨に対する異なる意見が共存することはできないと考え脱退したのだ。私はここまで意見がかみ合わないのは一体何故なのかと疑問に思った。
 ところで、反捕鯨派の人達はクジラに対してどんなイメージを持っているのだろうか。反捕鯨派の意見は多分大半はクジラが絶滅するから、というものである。しかし、実際には生態系に問題のない範囲で捕鯨は行われている。私は反捕鯨運動をしている人はクジラに対して、一種類しかいなくて、その全てが絶滅危惧種で、頭が良いというイメージを持っているんじゃないかと思う。しかし、クジラは実は、世界中に約八十種類ほどいる。またその中で絶滅危惧種はシロナガスクジラを始めとする八種しか存在せず、絶滅危惧種の捕獲は行っていない。
 日本が現在捕獲しているクジラはミンククジラという非常に数が多いクジラである。日本の捕鯨といえば、和歌山県の太地町などが有名である通り、実は日本は昔から捕鯨の伝統と食文化が根ざしている。日本は海洋国家であり、食料資源として見てきた。大事なタンパク源として食べてきた文化が残っている。
 一方、反捕鯨運動とは何なのか。反捕鯨派の人々の中で有名なのはシー・シェパードという団体だ。反捕鯨や海洋生物保護を訴える環境保護団体であり、極端な反捕鯨運動を行っている。例えば、捕鯨の伝統がある和歌山県の太地町。シーシェパードは太地町での鯨の命を絶つ様子をインターネットで世界に配信した。今ではもう行っていないが、モリで何度も突き、殺してしまうという残酷なもので、世界中からこの動画は非難を受けた。私はこの動画の中で日本人を怒らせ、その怒った場面だけとる、ということがとても腹が立った。でもそんなことまでして鯨を守りたいという思いがある人を悪い面だけを知って激しく責める、というのも正しくないと思う。私は、こんなに捕鯨を非難しているシーシェパードに対してなぜそんなに捕鯨は行ってはいけないのか訊きたくなった。そして、今も太地町の人々とシーシェパードの人々が互いの悪い所だけを知り、責め合い対立していると思うと胸が苦しくなるような思いだった。
 私はその対立を想像して、最初に調べた国際捕鯨委員会のようだと思った。捕鯨支持国と反捕鯨国、それぞれは太地町とシーシェパードだ。私はなぜ十五年も国際捕鯨委員会で意見がかみ合わないのかと疑問に思ったが、それは太地町とシーシェパードのように互いの悪いところだけを知っていて、対立しているからなのではないかと感じた。
 私がシーシェパードや日本の捕鯨を調べて考えたことは、外国とまず捕鯨について英語で話すことだ。日本の食文化や捕鯨の伝統について知ってもらうことが必要だと思う。理解してもらえるどころか、反論が返ってくると思うが意見を言わなければ理解してもらえることも無いからだ。世界にはいろいろな地域があり、事情があるので、捕鯨について考え方も違ってあたりまえだと思う。私が一番大事だと思うのは、議題について例えば、捕鯨だったらクジラについてなど詳しく知ることと、相手のことを理解した上で尊重することだ。そうすれば私は捕鯨が食文化の問題であることがお互いに分かると思うし、国際捕鯨委員会でもここ十五年動かなかったものがお互いの意見を知った上で尊重することで動くきっかけになれると思う。

2019年12月01日