銅賞 造船を支える人々

京都市立北野中学校 2年 西村 和

 「コンニチハ~」
 歩いていると、突然声をかけられておどろいた。夏休みに瀬戸内海にある祖母の家に行った時、毎日自転車に乗ったたくさんの外国人に声をかけられた。大体、いつも決まって朝の八時と夕方の五時頃に道を歩いている時なので不思議に思い祖母に尋ねると、造船所に外国から働きに来ている人達だと教えてくれた。みんな真っ黒に日焼けして、真っ白い歯で、すれ違う人だれもに声をかけていた。
 私は、知らない人にあいさつを返す時はとても恥ずかしくてなかなか声を出せずにいたが、何度もあいさつされるうちにだんだんとなれてきて、自然にあいさつができるようになってきた。
 瀬戸内海は造船のさかんな町が多く、海沿いには大きなクレーンや船などのある景色が多い。私も小さい頃、進水式を見せてもらったことがある。みんなが力を合わせて作った船を初めて水に触れさせる儀式なのだそうだ。おもちをまいたり、シャンパンを割ったりして、とても華やかだ。大人も子供も、国も性別も関係なくみんなで喜んでいた。
 船を作るのは、たくさんの部品とたくさんの人々の力が必要なのだと改めて感じた。
 休日に、神戸や大阪の海の近くを通った時に、大きなクレーンを見かける。教科書で見た場所では、造船業が行われているのだと実感した。
 最近、テレビでもよく大型客船の旅を紹介して、船の旅が注目されている。たくさんの人の楽しみを支える船の仕事は、とてもすてきな仕事だと思う。

2019年12月01日