和歌山県立田辺中学校 3年 津井 琢海
みなさんの住んでいる地域に海は面していますか。僕の住んでいる地域は海に面しており、夏になると海開きが行われ、多くの人が海へ訪れます。そんな海も夏が過ぎれば人は姿を見せなくなり、入れ替わりにテトラポットの周辺にペットボトルなどのプラスチックゴミが姿を現します。このような海へのポイ捨ては全国でも問題視されているはずです。そんな中、僕たちはいったいどのような取り組みをすればよいのでしょうか。
和歌山県は近畿地方に位置しており、北部、東部には山脈があり、それに対して西側、南側は海に面している、自然豊かな県です。
和歌山県の海にはたくさんの生物がすんでおり、日本全国の海で見つかっている約四千種近くの魚のうち、約千七百種が和歌山県沿岸で見つかっています。また貝類は、全国の約六千種のうち約三千種が県内で見つかっています。このように、和歌山県の沿岸は、海洋生物の種類数が日本でも特に多い地域として知られています。海は、漁業のほかにも、浜辺の海水浴、潮干狩りや魚釣りなどのレジャー場でもあります。
この和歌山県の海を、僕たちは今後、守らなければいけません。そのためにも、海へのゴミのポイ捨ては決っして見逃してはおけません。どうすれば海へのポイ捨てをゼロにできるのでしょうか。
僕は二つの取り組みを考えました。まず一つ目は、「プラスチックに替わる素材を作る」です。これは僕たちのような学生にできることではありませんが、研究の資金を集めるボランティアに参加することはできます。このような小さな協力でも、海は守ることができます。次に、そもそもゴミは海から自然に出てくるものではなく、人が自分の意志で捨てています。単純ですが、捨ててはいけないという意志を持つことで簡単に解決します。この捨ててはいけない意志を持つことが二つ目の取り組みです。ではどうやってその意志を持ってもらえば良いのでしょうか。子供の母親になってみましょう。子供は好奇心が強く、危ないこともしようとします。「やってはいけないこと」をしようとします。そんな時、注意しないことなんてありません。では注意しないとどうなるか。それが正しいことだと思い込んで習慣となっていきます。ポイ捨てにも同じことが言えると思います。誰にも注意されないからとやってしまうのです。では注意するとどうなるか。学習し始めます。やってはいけないと思い始めるようになり、もしやってしまったとしてもまた注意されればより「やってはいけないこと」と認識するようになります。見て見ぬふりをせず、注意することが大切です。
海と僕たちには深い関わりがあります。地球には海と陸が七対三の割合で存在しており、それがいつかなくなるとしたら。僕はこの和歌山の海を守っていきたいです。みなさんも自分にできることから海を守っていきませんか。生物、レジャーにあふれるこの和歌山の海を後世に伝え残すことが僕たちの使命です。