佳作 船舶事故を減らすには

高槻中学校 2年 宮内 久碧

 世界では、毎日のように船舶事故が起きていて、多くの人が亡くなっています。
 そこで、これからは、船舶事故を減らすにはどうすればよいか、について考えます。
 まずは、船舶事故の原因の種類についてです。原因は、大きく二つに分けられ、「人的要因」と「自然的要因」に分けられます。
 「人的要因」の主な例としては、船員の操船ミスや船員の操船の判断ミス、客や貨物の過積載などがあります。
 「自然的要因」の主な例としては、暴風雨や濃霧、海の状態などがあります。
 次は、この二つの原因による、船舶事故をどうすれば減らせるか、についてです。
 初めは、「人的要因」に対して、どのように対策をするか、を考えます。
 「人的要因」の一つである、船員の操船と判断のミス、に関しては、コンピューターによる操船で減らせると思います。
 実際、航空機では、コンピューターによる自動操縦が、操縦の大半を担っていて、このおかげか、世界全体での航空機事故の発生件数は徐々に少なくなってきています。
 この仕組みは、少しずつ船舶でも導入されていますが、船舶の出入りの多い港湾では、今も手動による操船が行われています。つまり、港湾付近での船舶事故はあまり減っていないと言えます。
 そこで、自動操船にプラスで航海ルールに乗っ取った、状況によって自動的に他の船舶との事故を回避するシステムを付ければいい、と思います。
 続いては、客や貨物の過積載に関してです。これについては、企業側の利益を重視するのではなく、船員や乗客の安全を優先するべきだと思います。
 そもそも、客や貨物を過積載してしまう原因は、安全よりも利益を重視しているからです。韓国の客船「セウォル号」が沈没した原因も、貨物の過積載によるものだと、言われています。
 事故を起こしてしまえば事故を起こした企業の信頼も落ちてしまい、結局は利益が落ちてしまいますから、気を付けてほしいと思います。
 続いては、「自然的要因」についてです。
 「自然的要因」の大半は、多くの災害が重なった物です。例えば、台風は大雨や洪水、暴風、土砂災害、高潮などの多くの災害をもたらします。
 そのため、僕は、できるだけ船舶が悪天候の地域を避けるようにしたらいい、と思います。これに対しては、気象衛星と各船舶が持っている気象情報を、今以上に共有化して、事前に悪天候の地域を特定できるようにすればいいと思います。
 しかし、これはあくまでも大きな海域での話で、港湾付近では、実際には有効に活用できません。
 なので、前に提案した、コンピューターによる操船で、悪天候でも安全に航海できるようにすれば、これは解決できると思います。
 これまで、船舶事故の主な原因への解決法について提案してきましたが、僕は、結局船舶事故の原因は、技術と運航者側の意識の変化で防げると思います。これからも、船舶事故が減っていってほしい、と思います。

2019年12月01日