銀賞 父の話

吹田市立第一中学校 3年 山口 大芽

 僕の父は、海運会社に勤めています。
 今日、この作文を書くにあたって、どんな仕事をしているのかを聞いてみました。
 父の会社は、内航海運業といって、船舶法で定められている、平水、沿海、近海のうちの主に沿海(海岸から20海里)をよく運送しているそうです。
 運ぶものは、液体化学薬品類、つまり硫酸や塩酸、水酸化ナトリウムなどを、北は北海道、南は沖縄まで全国に輸送しているそうです。
 運ぶ流れは、荷物を運んでほしい荷主(主に化学メーカー)が、父の会社に依頼し、荷主のニーズに合わせ、所有している船で運んでいくそうです。
当然、輸送にはトラブルがあるそうで、その時々の天気、波の状態などにかなり左右されてしまい、納期に間に合わなくなってしまうことも多々あるそうです。
それだけでなく、船の故障、船員の体調不良他の船との接触事故などもあり、大きい事故(船員の死亡事故や、船の沈没)は年に3回~5回、小さい事故になると無数にあるそうです。
事故を起こしてしまうと、海上保安庁に連絡し、報告しなければならないそうです。
 父の会社は、200トン~500トンの船舶を20隻所有、運航していますが、ほとんどが20年ほどでこわれてしまうので、毎年1隻造船、廃船していくそうです。
 その度に、進水式という、和式の結婚式のようなセレモニーが行われ、神主さんを呼んで、航海の安全を願うそうです。
 船は、たくさんの量の荷物を、低コストで、航空機やトラックでは、せいぜい10トンほどしか運べないところを、200トン~数万トン運べる上に、日本は島国なので、これからも欠かせない産業だと父は言います。
僕は、今まで父の仕事が海関係だというのは知っていましたが、ここまで細かく聞いたことはなかったので、聞いていてとても面白かったです。

2020年12月02日