佳作 冒険の教科書

吹田市立第一中学校3年 ナンゴイ 健司

 私は海が好きです。よく友達に、「行くなら海と山どっちがええ。」と聞かれますが、私は絶対海です。山も川や滝があって素敵ですが海です。海には、私がわくわくする要素が四つあります。
 一つ目は、中からの光景です。私は十二歳の時にスキューバダイビングの免許を取りました。初めて水中で息をした感動や中から見た海の光景は今でも鮮明に覚えています。魚がとても近くに来たり、ウミガメと目が合ったりしてとても楽しかったです。十二歳までは、海は外や表面から見て満足していました。でも、一度中から見るともう上からや表面からでは満足できなくなりました。
 二つ目は、釣りをすることです。私は釣りをしている間だけは自分とちゃんと向き合える気がします。魚と一対一の対決ができて、自分を高めるにはとても良い方法だと思います。また、釣れたら達成感が気持ちいいです。
 三つ目の要素は、海に秘められたミステリーの数々です。例えば失われた大陸である、アトランティス大陸やムー大陸にあったとされる超古代文明は、海に沈んだとされており、今でも文明の遺跡があるのではないかと言われています。私は、文明と共に沈んだ人間が進化して今も文明を成長させ続けており、今の地上より高度な技術を持っているのではないかと思います。このような夢あるミステリーから、深海の九十五パーセントはなぞであるが、深海にはシロナガスクジラを上回る巨大生物がいるかもしれない。というようなとても現実味があるミステリーまであります。
 最後の要素は、海の底に眠っているお宝です。海賊船や、輸送船が何らかの理由で沈み、そのままお宝もろとも海の底に眠っているのです。もし自分が見つけたらと思うとゾクゾクします。しかし実際のところ見つけても自分のものになるとは限らず、自治体のものになったり、博物館のものになったりするそうです。
 このような理由から私は海が好きです。海は僕が幼かった頃からずっと冒険心をくすぐってくれて、いつでも大冒険に出られる気にしてくれます。
 僕にとって海は冒険の教科書です。

2021年12月19日