高槻市立川西中学校2年 宍野 来和
宇宙は、「ビッグバン」という大爆発により、生まれた。約一三七億年前、何もないところにとても小さな宇宙のタネが生まれ、それと同時に、急激に膨張し、引き続いて大爆発した。これが、「ビッグバン」だ。これにより宇宙は誕生したと考えられている。
一九九二年、宇宙に「ゆらぎ」という銀河形成の小さなタネが発見された。物事の始まりは、一九六五年、アメリカのベル研究所が宇宙背景輻射、つまり、遠くの宇宙のあらるる方向からやってくるマイクロ波の電波雑音を観測したことだ。その波長の一ミリメートルのところあたりが一番強くなっていた。これを温度に変換するとマイナス二七〇度と、きれいにそろっていたのだ。このため、遥か昔の宇宙は密度が高く、そして熱かったが、爆発、すなわちビッグバンによる膨張でマイナス二七〇度まで冷えたのだと考えられた。
そして、一九九二年、アメリカのNASAが打ち上げたコービー衛星が、十万分の一度という、宇宙背景輻射の温度「ゆらぎ」を発見した。これらを解析すると、宇宙年齢や宇宙の曲率などが判明した。
このようなことから、ビッグバン宇宙説が有力な説となったのだ。
では、この宇宙で、どうやって地球は誕生したのだろうか。そのきっかけは、約五十億年前にあった。
今から約五十億年前、宇宙のどこかで、星の大爆発が起こり、それによる爆風により、薄いガスやチリが大きな渦を作り始めたのだ。渦の中心には物質が集まって、次第に高温になっていった。やがて、軽い核種同士が融合してより重い核種になる。核融合反応が起き、太陽が生まれた。その一方、ぐるぐると回っている渦の中では、ガスが冷えて細かな粒子ができた。それが集まって、やがて微惑星という、大きな塊になったのだ。それらはお互いに引力で引きつけ合い、徐々に大きくなっていった。これが惑星の原型になった。約四十六億年前に、こうやって原子の地球はできたと考えられている。
次は、海はどのように、どうやって生まれたのかを解明していこう。
できたばかりのころの地球には、海も陸もなく、岩石は一二〇〇度以上の熱で溶け、熱いマグマの海になっていた。そして、微惑星や隕石が次々と衝突していた。上空の高いところでは、水蒸気が集まって、雲を作っていたが、地表には届かず、届く前に蒸発してしまった。そのため、地球の地表は熱いままだった。
しかし、やがて微惑星や隕石の衝突が減っていくと、マグマの海は、次第に冷えていった。そして、地球の気温が三〇〇度程度まで下がった時、地表の近くに雲ができ、雨が降り出した。そうして、雨は、熱い大地を急激に冷やしていったのだ。
地表が冷えると、大気の中の水蒸気が冷やされ、また雨が降る。地表では雨水が溜まり、川や池や湖を作る。さらに、大洪水を繰り返す。そうやって大雨が三〇〇〇年も降り続き、溜まった水がつながり、やがて、海になったのだ。
また、最初の生き物は海から生まれたと考えられている。
海水の中に溶け込んだ酵素や炭素、水素や窒素などが組み合わさって細胞が作られた。こうやって、生命は誕生したのだ。
そして、生命が誕生した約四十億年前、陸には太陽からの紫外線が現在の数倍もあった。そのため、生物が生存するのにはたくさんの危険があった。なので、生き物は長い間、海の中で進化し続けてきたのだ。このように、海は生命を守ってきた。
そうやって、海は生命を生み出し、育んできた。
もしビッグバンが起こらなかったら。もし地球の気温が高いままだったら。様々な奇跡が連鎖して、今の私達はいる。そして、海の誕生についてインターネットで調べて知った、海という存在は、私達にとって、なくてはならない存在だ。そんな海を、私達は守っていかなければならない。