佳作 環境問題ゼロへ

岩出市立岩出中学校1年 髙橋 心愛

 私がこのテーマを選んだ理由は、新聞で子どもや大人達がごみ拾い活動をしたという記事を見て、皆さんにも、ごみ問題の深刻さやその問題を少しでも解決しようと行われている活動について、知ってほしいと思ったからです。
 皆さんは、ごみ問題についてどのように考えていますか。海岸や道に捨てられたごみが、風でとばされて海や川に流され、そのごみを生き物たちが食べてしまうことなどと考えている人が多いと思います。私も最初は同じように考えていました。しかし、それらの問題はとても深刻なものでした。
 新聞で、奈良市のある小学校と鹿児島県屋久島にある小学校がオンラインで環境問題について話し合ったという記事を見つけました。その話し合いでは初めに、事前にしたごみ拾いの結果を報告しました。屋久島の小学校は近くの海で、空きびん三十七個、ペットボトルやプラスチック片八十五個など、計百三十五個のごみを拾ったと報告しました。この量でも多く感じますが、それに比べて、奈良市の小学校は近くの川で、空きびん七十二個、ペットボトルやプラスチック片六十九個など、なんと計七百三十二個という量のごみを拾ったそうです。その後、おたがいの結果と比べて感じたことで、児童は「川と海はつながっているから、川に捨てられたごみが海に流れてるかも。」と話しました。私はこの意見に共感しました。川に落ちている約七百個のごみが海に流れたら、生き物に影響を与えてしまうことにまちがいありません。さらにおどろいたことは、川の付近のごみには、たばこやコーヒー、酒の缶などがあったということです。これらのごみを捨てているのは大人です。川などにごみを捨ててはいけないと分かっているはずの大人がごみを捨てていたということがとても残念に思いました。
 また、別の日に見た新聞にも清掃活動について書かれていました。その活動は和歌山県白浜町で行われたもので、アドベンチャーワールドなどが企画したものです。この活動には家族連れら約四十五人とダイバー六人が参加しました。清掃終了後には、アドベンチャーワールドのスタッフが事前に浜で拾った流木やペットボトルなどを使って、動物のおもちゃ作りに挑戦しました。その完成したおもちゃは、同園の動物たちにプレゼントされました。参加したダイバーは「自分たちがごみを出さないのはもちろん、一つでもごみを拾うことで、環境を守っていきたい」と話していたそうです。私はこの言葉を見て、このような清掃活動に参加すれば、環境問題への意識が変わると思いました。
 最近、SDGs(持続可能な開発目標)という言葉を見かけます。この中の一つに目標十四「海の豊かさを守ろう」というテーマがあり、「あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する」という目標があります。この目標に向けても大きな問題となっているのがプラスチックごみです。プラスチックは私たちの生活の中でたくさん使われており、とても便利な物です。しかし、軽い気持ちでポイ捨てしてしまえば、長い時間で細かなプラスチックになり、それが海に流れると魚が食べてしまいます。そして最終的にその魚を私たちが食べることで、私たちの健康に悪影響を与える可能性があるそうです。
 このような、私たちの健康や生き物の命に関わる問題はたくさんあります。しかし、先ほど紹介したような清掃活動をはじめ、スーパーやコンビニなどで行われている、レジ袋の削減などの活動に少しでも取り組むことで、生き物の命や私たちの健康、そして地球の環境を守ることができます。皆さんも、プラスチックごみを少しでも減らすことができるよう、取り組んでいきましょう。


2022年12月09日