佳作 津波による恐怖

大阪市立長吉六反中学校 3年 澤井 都樹

 僕は、津波が嫌いです。僕は大阪に住んでいて実際に、津波を経験したことがありません。ではなぜ、津波が嫌いなのかというと、たくさんの命を簡単に奪うからです。あの津波が起こった二〇一一年三月十一日、あの時は、僕はまだ幼くて、はっきり覚えていません。その日は、東日本大震災と呼ばれています。人々に恐怖を植え付けた地震。それは絶対に忘れてはいけない災害であり、これからの災害に対する備えを改めて考え直すきっかけにもなったと思います。
 そして、その災害の中でも最も大きな被害を出したのが大津波です。岩手県、宮城県、福島県、茨城県などの太平洋沿岸を中心に、次々に津波が押し寄せたらしいです。そこで衝撃を受けたのは、その高さです。観測できる津波の高さをはるかに超え、実際の津波の高さが観測できない事態になったところも多くあったそうです。その中でもほとんどの地域が、十メートルを超える巨大津波であって、最大四十メートルもの津波に襲われていたらしく、その高さに驚いています。実際目の前で、そんなことが起こったら僕は、身動き一つ取ることすら出来なくなっていると思います。更に、この地震は日本列島の形を変えてしまうほどらしく、どれだけ大きな地震だったかを知らされました。
 その災害によってたくさんの被害があり、関連死を含めた死者、行方不明者が二万二千二百人以上が犠牲になりました。その中でも特に可哀想だなと思ったのが行方不明者です。まだ自分の家に帰ることすら出来ていない。そしてそれを待つ人、探す人がいる。こんなにも残酷で悲しいことはありません。僕はとある動画を見ました。それは当時の津波の様子を撮ったものであり、町にどんどん津波が押し寄せてきます。人が普段使っている車なども流され、家までも崩れて流れています。その中にも、避難が遅れて巻き込まれた人もいたと思います。僕は、見るに堪えませんでした。普段の日常生活では、目にする事がなくて、そんなことがこの日本で起きていたと思うと、考えられません。
 なので僕は津波が嫌いです。だからこそ、次にこのような災害を起こさないためにも、対策する必要があります。その時の自分の行動次第でこの先の未来が大きく変わるかもしれないからです。その対策とは、一体どのようなものか自分に出来るか考えてみました。そこで思ったのが、まずは今の状況をきちんと理解して知ることが重要であると思いました。それはなぜかというと、もしもの時に逃げ遅れるのを防ぐためです。今の時代、ネットの普及や、情報を受け取ることが素早くできます。なので、万が一の事に備えて今いる場所は本当に安全か確かめ、行動することが鍵になってくると思います。どんなに安全地帯であっても油断は禁物です。何が起こるかは分からないからです。なので、早め早めの行動を取って安全を確保することが身を守る対策だと思いました。
 他には、持ち物などやハザードマップを見て、事前に対策することも重要だと思います。もし災害が起きて、その時に慌てるぐらいなら、最初から準備しておくこと。まさに備えあれば憂いなしです。
 このような対策は知っているか知っていないかで大きく変わると思います。僕も最近までは、対策などは怠っていました。でも津波の恐怖を覚えてからは、しっかりと備えないと自分の身は守れないと感じました。しかし自分だけ出来ていても、この被害は減りません。なので災害について分かったのならば、色々な人に発信して、またその人達からも発信してもらえれば、僕は被害を減らせることが出来ると思います。
 最後に、僕は、海が好きです。あのとても広くて、無限に続いているかのように思えてくる海が。しかし、人の命を奪ってしまうこともあります。さっき言った自然災害などの津波や、水難事故など。そこで、自分の命のため、人の命のために動く必要があると思います。そのときに、何か一つでも助けれることがあったり、救えるようなことがあるのならば、僕は率先して行動に移したいです。これから先、何が起きるか分かりません。南海トラフなどの地震が近いうちに起こる可能性もあります。それ以上のものが今起こることだってゼロとは限りません。そんな時に、命を大切に出来るようにしたいと思います。


2023年12月07日