近畿大学附属和歌山中学校1年 小畑 亮介
僕は、中学校に入ってから、学校での活動の中で、和歌山市のSDGs活動に取り組んでいます。この活動はSDGs(持続可能な開発目標)の十四番目の項目である、「海の豊かさを守ろう」に関することです。七月におこなった活動は、和歌山市の加太沖にうかぶ観光地である、無人島の友ヶ島へ行き、流れ着いたゴミや捨てられているゴミを拾いました。実際に集めてみると、ゴミの種類が色々あって、数も想像以上に多かったです。
人間が出したゴミは、世界中の海を汚しています。現在、世界の海の中に存在するプラスチックゴミだけでも、一億五千万トン以上あると言われており、毎年八百万トン以上ものプラスチックゴミが、海へ流れ出ていると推定されています。
日本では、海の中へ流れるプラスチックゴミが、毎年二~六万トンも発生していると言われています。この海へのゴミによる海洋汚染の環境破壊は、世界にとって深刻な課題であると問題視されています。
僕は友ヶ島に行き、主にプラスチックゴミを収集しました。その中には、たくさんのペットボトルがありました。漂着して拾えたゴミは浮くゴミなので拾うことができたけど、沈んだゴミは拾うことが出来ないなと思いました。海洋ゴミは、3割以上が沈んでいるようです。でも、その前に人が、ゴミを絶対にポイ捨てしない、と意識を持つだけで海などに流れるゴミは、確実に少しずつ減っていくことになると思います。また、海水浴場や人が多く集まってポイ捨てしそうな所にゴミ箱を多めに置いたり、標語を貼ったりするとなどの少しの努力だけでも、さらに海洋ゴミを減らせると思います。他にも企業や団体、学校などで、海の清掃活動に取り組むなどして、海のゴミ問題などを身近に感じてもらい、あらためて、ゴミの正しい処理方法を自覚してもらい、環境保全につなげていくことが大事だと思いました。
しかしながら、ほとんどの人がゴミ箱に捨てていると思います。それなのに、ゴミが減らないのは、なぜでしょう?さまざまな要因があると思いますが、海ゴミの中で一番多かったペットボトルに関して僕が考えたことは、もう一回使うか、すぐに捨てるかの違いです。例えば、職場に1リットルお茶を持っていくとしましょう。一ヵ月の仕事の日数を二十三日とします。まず、ペットボトル五百ミリリットルのお茶を2本持っていき、再利用しないとします。すると、一ヵ月に四十六本、一年に約五百五十本使っています。では、次に水筒に自分で炊いたお茶を入れた場合、エネルギーは使いますが、プラスチックゴミの排出はもちろんゼロです。今はだいたいそれぞれ半分ずつくらいだと思います。ぼくは、これから海洋ゴミを出さない。つまり、これからの社会はリユース・リデュース・リサイクルの精神がさらに必要になってきていると思います。
僕は、世界中の人々が、ゴミをポイ捨てしないと意識したり、ゴミをできるだけ出さないように再利用することは、これからの海の環境を守るために必要な小さな一歩であると思いました。僕たちの大切な海の資源・海洋環境を次世代へ引き継げるように、今やるべきことを考えるきっかけをすべての人々に持ってもらえたらと思います。