高槻市立 川西中学校 2年 中内 唯斗
僕は海が好きです。海は陸地よりも広く、たくさんの生物がいて、未知の生物やまだ人間のたどり着いていない場所がたくさんあると思うからです。
海が好きになったきっかけは、小学5年生の時に沖縄県の離島、阿嘉島に家族旅行で行き、とてもきれいな海を見たからです。阿嘉島へは、飛行機で沖縄本島に行き、フェリーを乗り継いでいきました。沖縄本島からは40㎞ほどの距離です。フェリーで阿嘉島に向かう途中では、海が荒れていて僕は船酔いをしてしまいました。この時は海が少し嫌いでした。でも阿嘉島に着いてみた景色は、さっきの船酔いを忘れさせるほどの青いきれいな海でした。本当のきれいな海は、実際の深さよりも浅く見えました。
阿嘉島に着いたあとは、シュノーケリングをして、たくさんの魚達に囲まれ、きれいな海をとことん楽しむことが出来ました。シュノーケリングをした時には、色鮮やかな魚や毒を持つしましま模様のウミヘビもいました。そしてウミガメにも会うことが出来ました。ゆっくり泳ぐイメージのウミガメですが、実際はとても動きが速く、一瞬しか見ることが出来ませんでした。普段テレビや写真でしか見ないウミガメがすぐ側で泳いでいることを、とても神秘的に感じました。阿嘉島からフェリーで帰る時には、来年もまた来たいなぁと思えるほどの良い思い出になりました。
家に帰ってきてからは、本島の海と比べてなぜ沖縄の海はあんなにきれいなんだろう、海にどんな生物がいるのかなぁと考えました。そこで、海にいる生物についてインターネットで調べることにしました。
海には現在、約20万種の動植物が生息しています。そのたくさんの動植物の中で僕が注目したのは、阿嘉島で見たきれいなサンゴです。沖縄の海も色とりどりのきれいなサンゴで溢れていました。世界には、約800種類ものサンゴが存在しますが、沖縄はこのうち約200種類のサンゴが確認されています。しかし、そんな沖縄の海を彩るサンゴの多くが今、死んでしまったり弱ってしまっている状態です。実はサンゴはとても繊細な生き物で、水温の上昇や紫外線の強弱により生存することが出来なくなってしまいます。僕が沖縄でシュノーケリングをした時も、注意事項のほとんどがサンゴの上に乗らない、サンゴを折ったり持ち帰ったりしない、などサンゴに関する事で、地元の人達からもとても大切に扱われていました。
サンゴへのダメージは他にも、オニヒトデなどの他の生物の影響もあります。ですが、その中で一番サンゴに影響を与えているのは私達人間です。具体的には生活排水による水質の汚染をはじめ、開発による赤土の流出や埋め立て、ゴミの放棄、釣りによる被害などがあります。人間が今まで、どれほどの数のサンゴを殺してきたのかは、数えきる事が出来ません。
人間が影響を与えている生物はサンゴだけではありません。人魚のモデルだと言われているジュゴンやアオウミガメなども人間による乱獲や、海洋汚染などによって劇的に数が減り、絶滅危惧種に認定されています。普段食べているメバチマグロやキハダマグロの仲間で高級食材でもあるクロマグロも実は絶滅危惧種に認定されています。このように、たくさんの生物が人間の手によって絶滅の危機にひんしています。
このような事を知り、僕は海の神秘さや大切さを感じると共に、人間が海の生態系に与える影響の大きさを知りました。そして、これから僕達の世代が少しづつ意識して海を守ることが大切な事だと思います。