上富田町立 上富田中学校 1年 髙野 海
海の仕事には、造船業・海運業・水産業・海洋スポーツ産業・海洋レジャー産業などがあります。この中でもぼくは、海運業に、注目しました。海運業とは、海上を利用し、船で物や人、旅客輸送をすることです。僕が、海運業に注目した理由は、祖父が、渡船を行っているからです。
渡船とは、その名の通り磯へ渡してくれる船のことです。関東では磯のことを瀬というので、渡船で磯へ渡ることを瀬渡しともいいます。大体は漁師さんがやっています。磯釣りの盛んな釣り場では専業の渡船屋さんが多いのですが、地方によって漁業と兼業のところや筏釣りと兼業の所、あるいは民宿や餌屋さんと兼業の所もあり、色々です。僕の祖父も、渡船と漁業の兼業をしています。渡船は一年を通して行っており、漁業は、春はひじきをとり、夏はイサギつりとナガレコやウニなどを取り、秋には、エビ網を行い、冬の漁業は休みです。この、渡船と漁業で祖父が共通して気にしていることは、海のよごれについてです。そもそも、なぜ海がよごれてしまうのかというと、その一つの原因はプラスチックなどのゴミです。これは、きたないだけではなく、いろいろな問題をひきおこします。たとえば、魚をとるためのつり糸やあみが、海鳥や魚、ほ乳動物などにからみつき、その自由をうばうことがあります。小さなプラスチックのボールをたくさん飲みこんでしまい、えさをたべられなくなって死ぬほ乳動物もいます。このようになってしまう理由は、プラスチックは、長い年月がすぎても、くさったり、分解したりしないで、いつまでものこっているからです。さらに困ったことには、海に捨てられるゴミのほとんどは、プラスチック製品なのです。しかし、海をよごしてしまう原因は他にもあります。それは、農薬や肥料、工場からの排水,僕たちの家庭からでる下水などのどれもが海をよごす物質をふくんでいます。それらは、すべて、川や地下水にとけこんだりして、さいごは海に流れこみます。しかし、よごれは、川などから流れこむだけではありません。雲のなかの汚染物質は雨となって海にふりそそぐことがあります。ぼくの祖父は、このようなゴミなどが原因で魚や海鳥などの減少を少しでもおさえるため、祖父は、いそがりの時にのこったゴミや釣りエサを港まで自然かんきょうほごのため、持ち帰ってもらうようにお客さんによびかけています。しかし、お客さんに言うだけではなく、休みの日に島へ渡ってゴミひろいをしたり、ひろってきたゴミもきちんとぶんべつします。それに、お客さんが、海にまいた魚のエサや風でとばされてしまったゴミなどもきちんとあみであつめます。他にも、エビ網をするときは、網の目を大きくして小さなエビはとらないようにしたり、それでもとれてしまった場合は、海にかえしたりするということもしています。
ぼくは、このように、祖父のような海で仕事をしている人が、海のそうじをしているだけでは海がよごれていく一方だとぼくは思います。今みんなにできることはたくさんあります。ぼくは、これから、海をまもるために、一人一人ができることをしていくべきだと思います。
海で仕事をするということは、海を守ることにつながり、海を守るということはぼくたち人を守ることにつながります。だから、海に直接かかわらない人の行動もおおきくつながっていくのです。