中学生 海の作文コンクール

海での仕事や海について考えたこと・海での体験 海・船・港・川・湖 など 広く「海」にかかわるもの
大阪・京都・奈良・滋賀・和歌山の中学生対象(H30.4.1現在)

テーマ
『海』
海運・造船・港湾といった範囲にとどまらず、広く海にかかわるもの。
 
中学生 海の作文コンクール
金 賞:近畿運輸局長賞1名
銀 賞:近畿海事広報協会会長賞3名
銅 賞:近畿海事広報協会会長賞6名
佳 作:近畿海事広報協会会長賞30名


作品募集 チラシ(PDF)


題名
必ず各自でつけてください

応募資格
大阪・京都・奈良・滋賀・和歌山の各府県に所在する中学校の生徒(2018年4月1日現在)

原稿の長さ
400字づめ原稿用紙5枚以内

記載事項
原稿には、題名、学校名、学年、性別、氏名(ふりがな記入)の記載をお願いします。

締切日
2018年9月30日(必着)

応募先
〒552-0021 大阪市港区築港3丁目7-15 港振興ビル204
公益社団法人 近畿海事広報協会「海の作文コンクール係」
TEL 06-6573-6387

受賞発表
2018年11月下旬
※受賞者は所属中学校に通知後、当協会ホームページ、Facebookでも発表

※個人情報は、中学生海の作文コンクール事業にのみ利用します。
※受賞者の情報や表彰式で撮影した写真等は、当該事業に関係するメディア、印刷物、広報物に使用します。

※応募上のご注意
応募作品の所有権並びに著作権は主催者側に帰属いたします。
応募作品は原則として返却できませんので予めご了承ください。
応募は1人1篇、他のコンクール等に入賞した作品は応募できません。

主催
公益社団法人 近畿海事広報協会
後援
国土交通省近畿運輸局
大阪府教育委員会
大阪市教育委員会
(株)日本海事新聞社
審査員
大阪文学学校講師:高田 文月 氏

2018年 第52回 中学生 海の作文コンクール 受賞作品 選評
審査選評 高田 文月 氏

 今回も多くの中学生の方々の「海の作文」を読ませていただきました。
そして全体をとおして感じたことは、皆さんのテーマはいくつかに分けられるけれど、多くのものがそのいくつかに集中して、それぞれがよく似た内容のものになっている、ということです。

 海の現象、海の成り立ち、海の生き物、それから釣りやマリンスポーツ体験をとおして考える海の問題。
3年生は修学旅行で沖縄へ行きそこで見た美しい海を、また1年生では臨海学舎で経験した海を、その人その人なりに一生懸命に書かれています。
海のゴミ問題、温暖化による影響などもそうです。
しかしどうしてもテーマが重なるので新しい視点が見えにくいのです。

 そんななかで今年は船による物流や、海運について着目した作文が多くあったのが昨年までと比して新しく特徴的に思いました。
お父さんの仕事が海運に関連していたから、お父さんから話を聞いてみた、という人もいました。
そのほか、物流について学習する機会があったのかもしれませんが、何人もの人がそのテーマを取り上げていました。

 また海に近いところに住む人は身近な海について書いていますし、家族が従事している海に関する仕事を家族に聞きながらまとめてくれた人もいました。
そのように身近なところからテーマを見つけてそこから広く問題をさがしていく、感心が深まればさらに調べて書き進めていく、そういう姿勢で自分の文章を書いていくと誰にも真似のできないものになっていくことでしょう。
 
 現在中学生の皆さんが小学生の低学年やもっと小さかったころに経験した東日本大震災のことを、当時の記憶を成長した今になって振り返り、幼かったときのことを書いてくれた人も複数ありました。

 それぞれに深く心に刻まれた風景や記憶があり、成長した現在になって改めて考え意味をとらえなおしているようです。
そうした心の働きはとても大切な行為です。心はそうして成長して、広く物事を受け入れ深く考えられるようになるのです。

金賞(近畿運輸局長賞)
【海と生きる】大津市立青山中学校 3年 鈴木 詩織

 鈴木詩織さんは、滋賀県の中学生で、日常のなかに琵琶湖がある生活をしています。
そんな鈴木さんは夏には日常的に見ている湖を離れて海辺の祖父母のところへ行くのが家族の習慣になってい
ます。

 ところが福井県の穏やかな海を見て思い出す風景は、東日本大震災の津波の光景なのです。
小学1年のときテレビを通して見た光景が影響して、海が怖くなったのです。

 それを克服できたのはある合宿に参加したからでした。

 ありふれた平凡なことを気負わず丁寧にまとめたいい作文です。
自分のことを素直に順序よく綴る文章力が光ります。
銀賞1(近畿海事広報協会会長賞)
【ぼくの海】帝塚山中学校 1年 葛川 壮之介

 葛川壮之介さんも東日本大震災にまつわる作文です。
福島県いわき市に住む祖父母のもとを訪れたときの話が震災当時と現在と比較して書かれています。

 まだ保育園児だった大震災の起きたその年、12月にいわき市の祖父母を訪問します。
すると祖母に「海を見に行こうか」と誘われるのです。

 そこは毎年夏に海水浴をする海でした。
津波のあとがなまなましい海辺を怖くて逃げだした記憶。

 そこは以来海水浴場としては閉鎖されて、去年再び海開きをしてよみがえりました。
今年の夏、数年ぶりに訪問した、その時の想いを綴っています。
銀賞2(近畿海事広報協会会長賞)
【海をきれいにするために】田辺市立新庄中学校 1年 上中 碧彩

 上中碧彩さんは、海の日について語り、地球と海のことを考え、自然に思いを馳せるのですが、身近に素直な視線を向け静かに語りかけていきます。
すぐに自分もできるようなことを順序よく淡々と述べ、最後に自分たちが実践していることへ言及します。

 地元の海の「ウニのくじょ(駆除)」を学校の「地域学」で行っているのだそうです。
海藻を食べるウニを駆除して、そのウニは農家の肥料になるということを学びます。
ウニを鉄で刺す難しさを体験し、楽しく学習して地域のことを覚えて行く、小さな行為が輝いて見えます。
銀賞3(近畿海事広報協会会長賞)
【海が教えた僕の知らない壮大な景色】大津市立青山中学校 2年 原 匠生

 原巧生さんは、実にまだ中学二年生で世界の様々な海を潜水してその美しさを直に自分の眼で見ています。
オーストラリアのグレートバリアリーフ、バリ島の海でのシーウォーカー、ミクロネシアのパラオ諸島。
そして日本の白浜の海、日本海側福井の海。

 外国の海も日本の海も自分の眼で見て体感したことを、その危険な点も含めて自分の経験として積み上げています。
案内役のダイバーさんの助けを頼りに、危険なことも回避でき、心から感謝す心もおぼえ、海の魅力を知り、将来の夢を膨らませています。

2018年 第52回 中学生 海の作文コンクール 受賞作品

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